開通から50年以上が経過した東名。この先も安全で、安心・快適にご利用いただくために、東名集中工事と東名リニューアル工事をおこなっています。
お客さまに安全かつ快適にご利用いただくために、傷んだ路面の修復、橋梁の伸縮装置の取替、道路の点検・維持補修が多数の区間で必要となっており、また橋梁の床版補修など長時間を要する工事も必要となっています。
これらの複数の工事を短期間に集約しておこなうのが集中工事です。集約化により工事規制回数の削減につながります。
開通から50年以上が経過し、老朽化の進展や厳しい使用環境などにより、道路構造物の変状が顕著化してきています。
高速道路ネットワーク機能を長期にわたり健全に保ち、これから先も安全にご利用いただくために、部分的な補修では改善できない変状に対し、大規模な更新・修繕を行う、リニューアル工事を実施しています。
準備工事(舗装補修工事、非常駐車帯設置工事、中央分離帯開口部設置工事)をおこなっています。準備工事は、時間帯を厳選して施工するなど、お客さまへのご迷惑が最小限となるよう取り組んでおりますので、ご理解とご協力をお願いいたします。
高速道路上の情報板に工事規制情報を表示し、工事規制をお知らせする標識を路肩側へ設置します。次に、工事箇所手前に矢印板により車線を絞り込む「テーパー」を設置し、標識車を車線上に移動させます。その後、規制材運搬車によりラバーコーンを順に設置し、車線上に工事箇所を確保します。
規制材運搬車が工事規制内をバックし、ラバーコーンを回収していきます。次に、テーパーを作っていた矢印板を回収し、全車線が走行可能な状態に戻します。その後、規制材運搬車は次のICをUターンし、反対車線を走行、さらにUターンすることにより、工事規制箇所手前の標識を回収します。最後に、情報板の工事規制情報を消去消灯し、工事規制作業が完了します。
白線(中央破線)ギリギリまで工事が必要な舗装の打ち換えや伸縮装置の取替などをおこなう場合、工事箇所を確保するために白線をはみ出してラバーコーンを置く必要があります。この際、工事看板で幅員減少をお知らせし、通行の妨げにならないよう白線から少しはみ出して規制をおこないます。
短い区間で工事規制が接近する場合には、それぞれの工事規制が断続することにより車線変更などが増え、無理な追い越しや合流に伴う追突や接触による事故の要因となります。そのため、工事をおこなっていない箇所でも、安全のため連続して工事規制をおこなっています。
作業箇所の数キロ手前から、複数台の管理車両(黄パトなど)が全車線横一列に並び、時速10~20キロの低速で走行します。その前方の通行車両との速度差により、通行車両の無い時間帯を作り、全車線に渡る短時間の作業、本線を横断する作業を安全におこないます。
今年度のリニューアル工事からETC2.0による工事規制情報の提供を実施しました。規制区間の1km手前で簡易図形のメッセージと音声にて注意喚起することで安全性の向上を図っています。
交通集中による渋滞時の安全対策(事故防止)として、「音声スピーカー」を用いて、トンネル内を走行中の車両へ注意喚起するシステムを設置しました。スピーカーには「指向性スピーカー」を用い、走行中の車両に音声が適切に伝わる工夫をおこなっています。
仮設LED情報板の制御システムでは、予め決めたロジックによる自動制御をおこない、工事専用WEBサイトで案内しているリアルタイム所要時間と連動して表示することで、走行中のお客さまも、工事区間と迂回ルートの所要時間が比較できるよう情報提供をおこなっています。
対面規制区間における車両の中央分離帯突破による重大事故を防止するため、仮設中央分離帯に堅固なコンクリート防護柵を採用するとともに、移動式防護柵(ロードジッパーシステム)を導入することで、安全かつ効率的に設置しています。
規制材の視認性向上策として、規制テーパー部の矢印板を超高輝度のものにしています。
規制箇所の視認性向上策として、規制テーパー部にバルーン式の誘導標示人形などを設置しています。